1990年には「1ドル=6元」くらいだった為替レートが、1994年の「マーケットを基盤とした変動相場制」の施行によって、「1ドル=8.7元」に切り上げ調整された。変動相場制とはいえ、実質的には当局の介入によって対ドルで固定されていました。
1994年と2005年の人民元
1990年には「1ドル=6元」くらいだった為替レートが、1994年の「マーケットを基盤とした変動相場制」の施行によって、「1ドル=8.7元」に切り上げ調整された。変動相場制とはいえ、実質的には当局の介入によって対ドルで固定されていた。
これが、2005年に通貨バスケット制度の採用とともに2.5%切り上げられました。これは、新聞などで大きく取り上げられたので、覚えている方も多いと思います。
通貨バスケット制度については、「◆その他の周辺知識」のページで解説しました。
簡単にここで説明すると、いままでドルの価値のみを考えて元の為替レートを維持してきたのを、いくつかの他の通貨も参考にして、元の価値を決めていこう、ということです
G7各国は、これを歓迎しました。アメリカも、しぶしぶながらこれを歓迎しました。しぶしぶというのは、2.5%では、アメリカの貿易赤字は全然改善されないからです。
けれど、中国政府にしてみれば、外国の要求どおりに急激な切り上げを行うと、国内の経済が混乱してしまうという事情があります。また、その影響はアジア全域に広がります
しかし、いまの人民元安が中国への資金流入をもたらし、それが不動産バブルのかたちで消費され、経済不安を抱えている、という事情もあります。
では完全な変動相場制にするとどうなるか。資金があちこちを移動することによって、1990年代のアジア通貨危機が、規模を大きくして起こるかもしれない、という懸念もあります。なにより、中国国内の経済統制が緩み、国内の経済格差が広がると、最悪政権が倒れるほどの混乱も予想されます。
というわけで、中国は、ゆっくりとした変動相場制への以降を望んでいるわけです。日本は、かつて円高を外国から叩かれつづけた経験があるので、中国への圧力も弱めです。でも、そんなの気にしない諸外国は、常に切り上げの圧力をかけています。けれども、中国で混乱がおきたり、ましてや難民が発生するような状況は、だれもが望んでいません。
そのジレンマの中で、人民元はゆっくりと上がる機会を待っているわけです。
そんな人民元が、一気に上がるという可能性を持ったイベントが待ち構えています。
2008年の「北京オリンピック」
2010年の「上海万博」
2011年の「辛亥革命100周年」
です。それぞれのイベントの詳細は、上記の各ページで、それらの影響は、また解説のページで詳しく説明していきます。
これらで最高5~8%の切り上げが達成される、との予想もあります。
人民元と、その大幅な為替レート変動の記事一覧
- 人民元と、その大幅な為替レート変動(5)
- 中国での人民元口座の作り方(6)
- 人民元為替政策の基礎知識(13)
- 人民元・中華人民共和国の周辺知識(5)
- 人民元切り上げの概観(6)
- 国際通貨の周辺知識(12)
- プライバシーポリシー(個人情報保護の方針)
- リンク集(語学)(33)
- リンク集(経済・株)(30)
- リンク集(外国生活等)(5)
- リンク集(ネットビジネス)(30)
- リンク集(その他)(19)
- リンク集(生活)(41)
- リンク集(法律等)(28)
- リンク:生活・文化・芸術(15)
- リンク:語学・学校・資格(3)
- リンク:ビジネス・経済・政治(6)
- リンク:地域(3)
- リンク集(オススメ1)
- リンク集(オススメ2)
おでこしわ おでこしわ インナーマッスル インナーマッスル