中国の改革・開放路線にそって設立されたのが、経済特別区です。14の沿海部の都市が指定されました。なかでも深せん(シンセン)経済特区は20年で人口が130倍にもなる発展振りで、隣接する香港をも追い抜く勢いです。
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深セン(シンセン)経済特区やその他の特別区
中国の改革・開放路線にそって設立されたのが、経済特別区です。14の沿海部の都市が指定されました。なかでも深せん(シンセン)経済特区は20年で人口が130倍にもなる発展振りで、隣接する香港をも追い抜く勢いです。
これは、税制その他面で外国企業を優遇しつつ国内格差を考慮して、経済特区への出入りを国境並に厳重に管理したことによって達成されました。
つまり、開放するのはいいけれども、それが国内を混乱させる要因になってはいけない、という要求を両方かなえるために、このような手法がとられたのだと思います。
自由化の波を普及させたくない、というだけでなく、資本主義に手馴れた人々が大挙して資本主義にうぶな人たちをカモにする、というのは歴史上よく見られたケースです。
ですから、中国共産党の反党活動に関する警戒心だけでなく、中国の人民を守るという意味もあったのだと思います。(この場合の守る、というのは、西側企業によって搾取された、と感じた人々がその反感を当局に向けるというのを防ぐという意味もあります)
ともかくも、結果として、輸出業だけでなく、建設・観光・金融業が発達したました。
深せん(シンセン)経済特区は、上海や香港とともに、日本人が気軽に人民元口座を開ける都市として有名です。輸出量などですでに香港を抜き、証券取引所も設置されています。
ただし経済特区化した80年から、3万人だった人口がいまでは400万人にまで膨れ上がり代償として治安の悪さが指摘されています。
けれど物価が香港等にくらべて安いため、香港観光のついでに訪れてみるというコースも人気です。
経済・政治面での影響を述べると、すでに一人当たりの所得が16、000ドルへと達しており、中国全体の平均所得(700~1000ドル)と比べて大幅な開きを見せています。
経済特区全体と内陸部・農村部との格差は拡大するばかりで、これも中国が急激な自由化を望まない原因となっています。今後、これに対する対応によって中国経済そのものが成長を維持できるかどうか決まってくるでしょう。
ただいえることは、もし中国政府がなんの考えもなく自由化を進めてしまえば、内陸部が経済先進都市の食い物になって経済格差が一気に拡大し、農村部の生活が破壊されてしまう恐れがあることです。だから、欧米諸国や日本も、中国の社会主義的な強権主義を一概に批判しきれないわけです。
なにせ、アフリカとかで難民が発生しても何十万という規模ですが(それはそれで大変な悲劇ですが)、中国で異変が発生したら億単位の難民が発生する危険があるわけです。
穏やかな発展と穏やかな自由化を、隣国の住人として祈らずにはいられません。
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