2001年にアメリカで発生した9・11同時多発テロは、多くの面で世界情勢を一変させてしまいました。
9・11同時多発テロと人民元
2001年にアメリカで発生した9・11同時多発テロは、多くの面で世界情勢を一変させてしまいました。
2006年2月現在、イラクの情勢はいまだ混沌としており、またアフガニスタンでも米国は多大な軍事費を浪費しています。
これらに関し、ただただアメリカに批判的な意見を言うのはあまりにも簡単でしょう。しかし、たとえば中東を民主化する、などという蜂の巣に手を突っ込むようなまねを、アメリカ以外のどの国が始められたか、ということは考えられていい問題でしょう。その結果が、民主的な反米政権の樹立につながりかねない、というのが皮肉ではありますが、日本の戦後、反安保同盟闘争があれほと盛り上がったのに政府は強権的に取り締まれないのが、まさにアメリカが日本に与えた民主的憲法や制度のおかげだったというのも忘れてはいけないと思います。
それはともかく、あまりにも軍事費を浪費し、アフガンとイラクに多数の兵士を派遣しているアメリカの軍事的威信といったものが、わずかに落ち目になっているのは忘れてはいけません。
アメリカそのものの軍事力は圧倒的ですが、それが今日的な政治目標を達成するのに、かならずしも100%フィットしていないという事実がわかってしまったからです。
たとえば、イラク情勢は、かつての日本であれば嫌も応も無く降伏以外にありえない状況でした。しかし、現在のテロが横行する時代では、もはや正規戦のみを考えていては、戦争に勝てないということがわかってしまいました。
同時に、現在アメリカが二ヵ国に大量の兵力を分派している状態では、アメリカに多少の無理難題をいっても大丈夫かもしれない、と考える国も出ています。
ゆえに、アメリカは現在のところ、アメリカや欧州、ロシア、中国といった大国とことを構えたくないと見ているのが自然な推測でしょう。
どころか、BRICs四ヶ国の経済発展こそが、アメリカの外交・内政政策に一致しているという側面も忘れてはいけません。
イラクの石油をインドや中国が消費し、ロシアやブラジルの資源をもって製品を輸出しつつ、人民元の価値が上がり、ドルが安くなり、結果として中東も安定し、またアメリカ国内の輸出産業も一息つけることになるでしょう。
カリフォルニア州のワイン産業では、中国人がアメリカ人の1/13のワインを飲むだけで消費量が一気に倍になるという議論もありました。
ここで、中国とアメリカの未来の計画が幸福な一致を見るかどうか、人民元の推移におおいに関係するところです。
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